フットサル公式戦と施設大会のルール比較

  • 2020/06/26 更新

フットサル公式戦と施設大会のルール比較

どんなスポーツでも、競技志向とエンジョイ志向という分けられ方があります。
フットサルでいえば、競技志向は日本サッカー協会が大元となり各都道府県協会が運営するフットサルリーグ(以下、公式戦)で活動するチームや選手。
また、エンジョイ志向は、そうした協会傘下のリーグには参加せず、仲間内で公共施設や民間フットサルコート(以下、施設)で活動するチームや選手。

私たちの鶴ヶ島フットサルリゾートにご来場いただいている方の多くは、エンジョイ志向でプレーされている方が半数以上です。
中には、競技志向のフットサル活動の傍ら、エンジョイを目的にご来場される方もいらっしゃいます。

同じフットサルですが、その志向の違いだけで試合のルールや環境がまったく異なることを皆さんご存じでしたでしょうか?
審判の人数、試合時間、試合時間の計測方法など違うことばかりです。

今回は、フットサルの知識を深めていただくべく、公式戦と施設が主催する大会の一部を比較しながら解説いたします。

≪フットサル公式戦と施設大会の比較≫

  公式戦 施設大会
ピッチ 基本的には屋内
サイズ:40m×20m
※多少の前後あり
屋内または屋外でフロアか人工芝
サイズ:施設のコートサイズによる
※小さい施設だと公式戦の半分程度のピッチもある
審判団構成 主審、第2審判、第3審判、タイムキーパー 主審、第2審判のみ
※主審1人のみで行う場合もある
試合時間 20分ハーフ 5~12分ハーフ程度
※大会によって異なり、ハーフを設けない場合もある
試合時間の計測方法 プレーイングタイム
(ボールがタッチラインを超えたり、プレーが中断した場合に時計を止める)
ランニングタイム
(ボールがタッチラインを超えたり、プレーが中断されても時計を止めない)
タイムアウト 前後半各1回ずつ(1分間) 不採用の場合が多い
スライディングタックル あり 一般的には対人へのスライディングタックルを反則扱いとし、GKのペナルティエリア内のスライディングとシュート、パスカットのみ可としている場合が多い
累積ファウル 直接FKになる反則6つ目から壁なしFK(第2PK) 直接FKになる反則1~3つ目程度で壁なしFK(第2PK)
※大会によって異なり、試合時間に合わせて設定される場合が多い

細かな違いはまだありますが、施設大会ではそもそも設けられていないルールが多々あります。

上記の比較以外で、公式戦と施設大会とでは、審判の判定の厳密さにも多少の違いがあります。
良い悪いではなく、志向に合わせた対応と捉えていただければいいかと思います。

≪公式戦と施設大会の判定の違い≫

選手交代

公式戦では、タッチラインに引かれた交代ゾーン内で正しく交代を行わないと必ず警告されます。
INする選手が、OUTする選手よりも早くピッチに入ることや、交代ゾーンではない場所で交代するなど。
一方、施設大会では、交代に違反があった場合でも口頭注意で済ませることがあります。(もちろん、警告される場合もあります。)
プレーに影響のない場面での、余計な警告や退場は極力控える方がエンジョイにつながるという考え。

4秒ルール

アウトオブプレーからの再開時、例えば、キックイン・ゴールクリアランス・フリーキックなど、4秒以内に行わなければいけません。
公式戦では、問答無用で4秒を経過したら相手ボールへと変わります。
一方、施設大会では、基本的には4秒に則ってカウントを行いますが、初心者の大会であれば大目に見てゆっくり数える場合もありますし、中には、秒数制限を設けずに再開が遅ければ口頭で促すだけの大会も存在します。

5mの距離

キックインで多くあるケースですが、守備側の選手はキックインの行われる場所から5m以上離れるルールがあります。
公式戦では、これを守らないと注意を受けた次からは警告、またはすぐに警告されます。
施設大会では、公式戦のようにきちんと警告する場合ももちろんありますが、あまりに何度も繰り返さない限りは口頭注意で極力警告を控えることが多いです。

私たちの施設大会でも多い、代表的な3つをあげさせていただきました。

フットサルに対しての志向が違う、ボールを蹴る目的が違う試合だからこそ、このような違いが生まれるのでしょう。
どちらも正解だと思います。
これを踏まえ、どちらかに興味を持った方は、フットサルライフの幅を広げてみてはいかがでしょうか。